この1月も後半に入って大寒より
身体の季節が切り替わりました。

 

さて、何ごともそうなのですが
物でも機械でも壊れてしまうのは
切ないほどにあっという間です。

 

そして、これを元に戻すとなると
かなりの時間を要してしまいます。

 

事故や災害、そして戦争なども含めて
破壊は、ほんの一瞬の出来事です。

 

そこからの復旧や復興、修復には
その何百、何千もしくはそれ以上の
労力と時間が必要となります。

 

人の身体は、これらにもまして
複雑なシステムと、微妙なバランス
とによって成り立っている
いわば「小宇宙」とも呼ばれる
デリケートで精妙な存在です。

 

一度、このバランスを崩してしまうと
それぞれの部位や機能が連動して
様々な症状を来してしまいます。

 

多くの病気の背景に共通する問題は
病気や症状を「修復」や「回復」を
するための仕組みが、何らかの理由で
うまく機能していないことが大半です。

 

鍼灸は「気血」や「臓腑経絡」といった
東洋医学に特有のシステムを整備することで
身体がもとに戻ろうとする自己治病力を
手助け、応援する治療方法であります。

 

したがって、それまでの生活習慣や
環境などによって、治癒の過程や
期間には個人差が生じてきます。

 

しかし、それは同時に個々人の
それぞれのペースとタイミングで
無理なく治っていくということを
意味するものでもあります。

 

これはたとえていうならば
同じ種でも、その種を植える時期
土壌や風土の違いによって育ち方が
違うのと基本的に変わりありません。

 

こうした背景から現代医学と
東洋医学とでは治るという意味や
プロセスが異なっていることへの
理解を深めて頂けたらと思います。

濤鹿堂

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