不妊の原因になりやすい「冷え」とは
近年、不妊で悩まれているカップルは、6組に1組と言われています。
子供が欲しいけれども、なかなか授からないという切実なお悩みで治療にみえられる方があとを断ちません。
妊娠とは命を繋いでいく営みに他ならず、施術に来られる方は冷えが不妊の原因となっていることがほとんどです。
東洋医学は、女性の身体を調えるうえで、非常に相性がいいという特徴があります。
人の身体は、大きくは気・血・水の三つの要素によって構成されており、この気・血・水がお腹の中で集まって合わさったものが、胎児だとされています。
特に冷えは、気・血・水の働きを阻害してしまう影響が大きいので、不妊の原因となりやすいのです。
「冷えは万病のもと」という言葉を、一度は耳にしたことがあるかと思います。
冷えは、ただ単に手や足の先が冷たくなるだけではありません。
例えば……
- 眠りが浅く熟睡できない
- よく風邪を引きやすい
- 頭痛や肩や首のコリがある
- 夕方になると足がムクむ
- 便秘気味でお腹が張る
- 生理不順、生理痛、不妊
- 気持ちが塞ぎ込んでしまう
- ついイライラとしてしまう
こういったの症状も「冷え」が原因でおこります。
また東洋医学では、不妊症の原因を腎虚、瘀血、肝欝、痰湿などといったカテゴリーに分類して、体質や月経状態などの指標として治療をしていきます。
お腹のなかの子どもを支える「腰」を調える
冷えと合わせて、不妊傾向にある方は「腰」の状態がよくないケースがとても多いです。
「腰」の状態がよくないと言われても、特に腰痛や腰が悪いと感じないと返されることがあります。
しかし、腰に特に問題がないと感じていても
- 首肩が凝る
- 寝つきがわるい
- 疲れが残る
- 体がだるい
- 身体がかたい
などの訴えがある場合、背景には「腰」が原因として関与しています。
妊娠中は、長期にわたり、お腹のなかの子どもを「腰」が全面的に支えます。
さらに、出産時にも「腰」の力は必要不可欠です。
実は、不妊治療で肝心なことは、妊娠と出産に耐えうる「腰」の弾力と力です。
そして、人体はそうした腰の状態を本能的に察知するため、妊娠を遠ざけて母体を優先して護ろうという機能が水面下で機能してしまいます。
特に妊活に関しては冷えとともに、この「腰」が、カナメであることを見落とされがちです。
実際に、腰を中心にバランスを調えると、身体と気持ちだけに留まらず、夫婦関係が良好になったり、女性としての幸福度のアップにも成果が現れます。
ここ数年来、実際に妊娠された方々の施術を振り返り、功を奏したわけは「とにかくすべての土台はカラダづくりから」と丁寧に体を調える施術を重ねたことだと思います。
妊活中、妊娠中の施術について
施術は、5日から7日に一回のペースで、計6回の施術が1クールの目安です。
これまでの経験上では先ず、カラダ全体の素地が整うまでに、最低でも3クール以上は必要になります。
期間にすると3ヶ月から約5ヶ月弱です。
比較的、早い方はこの段階で結果が現れてくることも多いです。
土台の調整が不十分だと、他の部位を仮に治療しても、すぐに現状に戻ります。
部分的に施術を集中しても、多くの場合、その部位に負担や負荷をかけることにしかならないからです。
鍼灸施術や手技療法などは、基本的にはカラダの外からの刺激です。
カラダの様子や早急に良い状態になることをご希望される場合は、カラダの内部から整えるという意味で信頼できる漢方の先生をご紹介させて頂いております。
さらに、お客さま自身がより良いカラダづくりのために理にかなった日常の動作や姿勢などを指導されているトレーナーも案内できます。
この他にも、生年月日などに基づいた「四柱推命」や「風水気学」などの東洋医学のベースや原理となっている易学の観点から時期やタイミング、運気を見定め方位方角、家相、風水などの判断も現実面に即したかたちで積極的に活用します。
現代医学での治療だけではなかなか結果が出なかった方、あらためて体質改善からじっくりと向き合っていこうと思われている方は、不妊症・不育症を改善するために重要な姿勢や冷え体質、身体全体のバランスを調えるための治療に取り組まれてみてはいかがでしょうか。