7月の後半から8月の上旬は、夏の土用(土旺用事)に入ります。この時期は、季節の変わり目であり、特に注意が必要な時期です。土用中は、ある意味で勢いづくタイミングではありますが、ここであえて踏みとどまって見直すことが大事になります。
土用の期間中は、新しいことを始めるのに適していないとされています。特に新規の手続きや取り組みは見送るか、慎重に行う必要があります。そもそも土用の期間中は、感情が暴発してしまいやすかったり、やり慣れないことを急に始めたくなることが多いです。これは、季節の変わり目による体調や気分の変動が影響していると考えられます。
この時期は、いつも以上に気持ちが大きくなり、抑えていたことや欲望が表面化しやすくなります。「やってみよう!」という気持ちはとても良いのですが、始めるには良い時期とあまり良くない時期があります。土用の期間中は、特に自分の都合だけで行動しないように注意が必要です。自分の立ち居振る舞いを改めて見つめ直し、気を緩めずに過ごすことが大切です。
また、この時期はやたらと甘いものを食べたくなることが特徴です。しかし、甘いものは後々には寒湿となって脾胃を傷める原因となるため、できればほどほどにしましょう。甘いものの摂取は一時的な満足感を得られますが、長期的には体調を崩す原因となることがあります。
さらに、夏の土用中はうなぎを食べると良いことはよく知られていますが、それ以外にも「土用しじみ」といって、身体の隅々まで酸素を送る鉄分が豊富なしじみも夏バテ予防におすすめです。しじみは、鉄分だけでなく、ビタミンやミネラルも豊富に含まれており、体力を維持するのに役立ちます。
土用の期間中は、生活習慣を極力乱さないように心がけることが重要です。規則正しい生活を送り、バランスの取れた食事を摂ることで、この時期を乗り越えることができます。また、適度な運動を取り入れることで、体調を整えることも大切です。特に、朝の散歩や軽いストレッチなどは、気分転換にもなり、心身のリフレッシュに効果的です。
さらに、鍼灸を体調管理に取り入れることもおすすめです。特に夏の土用の時期は体調を崩しやすいため、鍼灸によるケアが有効です。鍼灸は、ストレスの軽減や免疫力の向上、消化機能の改善など、さまざまな健康効果が期待できます。定期的に鍼灸を受けることで、体調を整え、土用の期間を健康に過ごすことができるでしょう。
このように、夏の土用の期間中は、慎重に行動し、健康管理に努めることが求められます。新しいことを始めるのは避け、現状を見直す時間として活用しましょう。そして、バランスの取れた食事と規則正しい生活を心がけ、体調を整えてこの時期を乗り越えていきましょう。