夏の暑さが本格化するにつれて、私たちの日常も少しずつ変わってきます。朝、目が覚めると、窓の外からは蝉の鳴き声が聞こえ、太陽の光がカーテンの隙間から差し込んできます。そんな朝の光景を見ながら、今日も暑くなりそうだなと感じるのです。

 

治療院ではお客さんがいらっしゃると、自然と「今日も暑いですね」という言葉が口をついて出ます。お客さんも「本当に暑いですね」と返してくれるので、まるで合言葉のように毎日同じやり取りを繰り返しています。

 

夏の過ごし方は、冬の体調を左右する季節と言われています。その前に暑さに負けないように、体調管理が大切です。そんな夏は身体が冷えやすい、と言ったらよく驚かれます。こんなに暑いのに?と思われるかもしれませんが、実は隠れ冷えとも言える人が意外と多いのです。なぜなら、夏は冷たいものを飲んだり食べたりするからです。エアコンを入れて涼しくなった部屋やお店で、冷たいアイスコーヒーやかき氷、最近はスタバでフラペチーノでしょうか。これでは身体が冷えてしまいます。

 

冷えは、夏の食欲不振やだるさにつながります。試しにお腹を触ってみてください。どうでしょうか?お腹がひんやりとしていませんか?また、硬くなっていませんか?もしそうなら、すでに冷えている可能性が大です。

 

東洋医学では、夏は「陽」の季節とされ、体内の「気」が外に向かって発散しやすくなると考えられています。そのため、体内のバランスを保つためには、適切な養生が必要です。特に、冷えを防ぐためには、温かい食べ物や飲み物を摂ることが重要です。

 

鍼灸は、東洋医学の一部として、体のバランスを整えるための有効な方法です。例えば、夏の冷えによる食欲不振やだるさには、「中脘(ちゅうかん)」というお腹の中心にあるツボにお灸をすることが効果的です。この「中脘」は、消化器系の働きを助けるとされています。お灸をすることで、体が温まり食欲が回復するでしょう。

 

さらに、食養生についても夏の食事にはひと工夫が必要です。例えば、夏野菜をたっぷり使った料理や、温かいスープを取り入れることで、体の内側から温めることができます。特に、しょうがなどの温め効果のある食材を積極的に取り入れると良いでしょう。これらの食材は、体を温めるだけでなく、免疫力を高める効果もあります。

 

また、夏の暑さに負けないためには、適度な運動も大切です。朝や夕方の涼しい時間帯に軽い運動をすることで、体の代謝が良くなり、暑さに対する耐性が高まります。ただし、無理をせず、自分の体調に合わせて運動量を調整することが重要です。

 

最後に、夏の養生には、心のリセットも欠かせません。エアコンの効いた部屋で、好きな本を読んだり、音楽を聴いたりして、心も体もリラックスさせましょう。東洋医学では、心と体は密接に関連していると考えられており、心がリラックスすることで、体のバランスも整います。

 

このように、夏の暑さに負けないためには、日々の生活の中で少しずつ工夫をすることが大切です。鍼灸を日常取り入れながら、体と心のバランスを保ち、健康的に過ごしましょう。

濤鹿堂

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